#24 マレーシアで第2章はじまる バックパッカーブログ

フィリピンでの滞在も残りわずかになってきて、とりあえず買ったチケットはマレーシア行き。

もう少し考えたほうがいろんな選択肢があったのだろうが、即決してしまっていた。

 

チケットさえ手配してしまえば、あとは出発日までこの自由気ままな生活を続けるだけでよかった。

昔から子供は大好きで甥っ子や姪っ子ともよく遊んであげたり、学生時代は塾講師をしていたりと子供の素直で正直なところが好きだった。

もちろんフィリピン人のユキに対しても同じだった。もしかすると一生会うことがなかったかもしれないと思うともっと思い出を作ってあげたかったが、サプライズをする柄ではなかったので特別なことは何もしてやれなかった。

毎日海に入って遊び、1つ数ペソのお菓子を2人で食べたりハロハロを食べたりと思い出といえばそれくらいだ。

しかし、ユキは気に入ってくれたみたいで不満をもらすこともなく楽しく過ごしてくれていたと思う。

日が経つにつれユキがしきりに質問してくるようになっていた。

ユ:「次はいつ、ここに戻ってくるの?」

自:「どうだろねー。これからマレーシアに行ってそれからも旅は続くからどうなるかわからないよ」

ユ:「じゃあフィリピンにはもう来ない?」

自:「それはないよ。でもいつ戻ってくるかはわからないよ」

子供の寂しそうな顔を見るのはとても辛い。

でもウソをついてしまうほうが、ユキに可哀そうな思いをさせてしまうと思って事実を伝えた。

 

そしてついに、オロンガポとユキにさよならをする日がやってきた。

この日ばかりはユキが近寄ってこない。友達と一緒に遊んで自分のところにはまったく寄り付かなかった。

やっぱり寂しいんだろうな。そう思うと最後に思いっきり遊ぶのは彼女にとっても辛いと思いそっとしておくことにした。

荷造りも済み、あとは出発までの間しばしくつろぐことにした。

およそ1ヶ月近くフィリピンに滞在してきて、今までの出来事を振り返る。

時々、イラッっとすることもあったがそれも今となってはそれもまた思い出だ。

ほどなくしてバイクタクシーがやって来た。最後だけはユキにお別れを告げなければいけない。

自:「ユキ、俺はもうマニラへ戻るよ。またフィリピンへ戻ってくるときには必ず連絡するから、それまでユキはずっといい子でいるんだよ」

ユ:「うん。わかった」

そしてハグをしてユキとは一時お別れとなった。

 

昼過ぎにバスはオロンガポからマニラへ向けてひた走る。

「行きはよいよい帰りは怖い」

行きは比較的スムーズだったのに、帰りはマニラに入った途端渋滞に巻き込まれてしまった。

5時間くらい掛かってようやく懐かしいバスターミナルへ到着した。

本来ならゲストハウスを探してヨハンナと別れる予定だったけど、あまりに疲れたので近くにあったホテルに宿泊することにした。

そんな時でもヨハンナは自ら交渉しだす。

思い返せばヨハンナ以外は全て英語だったが、フィリピン滞在の半分近くはヨハンナとの日本語の会話をしていたかもしれない。

でも次からは英語のみと分かっていたのでそのまま甘えることにする。

今日は疲れていたので2人とも早めの就寝にすることにした。

 

そしていよいよフィリピン滞在最終日となった。

フライトは夜9時だったのでそれまでは時間を潰す必要があった。ここでもヨハンナの強引な交渉でホテルに荷物を無料で預かってもらえた。

さすがにその発想はなかったけど、ヨハンナ曰く預かってもらうシステムはよくあることらしい。

身軽になれたので、街中へ行ってしばし観光する。

とはいえ、ショッピングモール中心に巡っていたのでとりわけ真新しさはなかったが時間を潰すには十分だった。

 

マニアの渋滞を考慮して夕方まえにマニラを出発する。そして案の定渋滞にはまる。

最後くらいは自分で交渉をしている。

自:「運転手さん。7時までに空港に到着してくれたらチップはずむから頑張ってよ」

運:「本当に?OK。じゃあ頑張ってみるよ」

チップの金額は伝えてないんだけど、ドライバーの運転が明らかに変わっていく。

車線はおろか、路肩も使いながらかなりのスピードとクラクションの嵐で突っ込んでいく。

その甲斐あってか、時間通りに到着した。

最後にヨハンナに別れを告げ、一時中断していた本当の1人旅をリスタートさせた。

 

さてこれからどんな出会いが待っているのやら。

 

飛行機に揺られること数時間、ようやく次の国「マレーシア」に到着した。

しかし、時間は12時を過ぎていた。まずはネット環境を整えるためにプリペイドsimを購入する。

フィリピンでも同じだが、世界中の多くの空港内にプリペイドsimが販売されている。

海外旅行時にはレンタルWiFiよりもプリペイドsimを購入するほうがおすすめである。

この時間帯はクアラルンプール市内へ向かうバスがないので始発までの間、空港内で過ごすしかなかった。

タクシーを使うとおよそ100RM(3,000円)程度するので節約できるところは節約しておかないといけない。

空港内のロビーで始発までの間、仮眠をとることにした。そしてまだ日が明けないうちに始発バスに乗り込む。

行先はしっかりと決めていなかったが、チケット売り場のスタッフに聞いてみる。

自:「KLの中心部に行きたいんだけど、どこまでのチケットを買うのがいい?」

ス:「お前はバックパッカーだな。じゃあチャイナタウンはどう?」

自:「マレーシアにもチャイナタウンがあるの?面白そうだからそれ1枚」

なんとも無計画な自分を笑いつつも、日本じゃありえないくらいオンボロのバスに乗り込む。

シートはガタガタで床の蓋らしき部分は固定されていないので、振動で動く始末。

しかし、そんな振動が心地よかったのかついうたた寝をしてしまっていた。

そんな中、誰かの叫び声で目が覚めた。どうやらドライバーが自分に向かって何か言っている。

まわりを見回してもチャイナタウンらしくない。

自:「ここはチャイナタウン駅?」

運:「そうだ。ここがチャイナタウンだ」

不思議に思いつつも停められたバス停で降りる。どこだここは?

急いで地図で確認する。どこを探してもチャイナタウンとは書かれていない。

しかもまだ朝早いので人もいなくて誰にも聞けない。仕方ないのでまずは周りを調べる。

基本的に知らない土地でも不安はなく、自分の足で周りを探索するのが好きな自分に苦はなかった。

次第に開けてくる朝日を見ながら歩いていると何やら見覚えのあるタワーが出てきた。

それは「KLタワー」だったのだ。以前マレーシアに来た時に行ったことがある場所だった。

急になつかしさを感じつつもそれ以外は一切思い出せない状況だったので、そのまま探索を続ける。

そうしているとまたもや見たことある風景に出くわした。

ここは以前来たことのある場所だった。

当時は夜の公園に来た記憶がよみがえった。すごくなつかしく思いしばしそこで休憩することにした。

その公園はサッカー場くらいの大きさで全面芝生が綺麗に整備されており多くの人が夜に涼みにくる有名な場所だった。

当時は知り合いのマレー人「ダイアナ」とその姉「リディア」と一緒に来ていたのだ。

まさかチャイナタウンがこの近くにあるのか?

当時、2人からはチャイナタウンのことは一切聞かされていなかっただけに、公園でくつろぐ人に聞いてみることにした。

自:「すみません。チャイナタウンはどこにあります?」

人:「チャイナタウンはここから近いよ」

自:「道順はわかりますか?」

人:「うん。でも説明が難しいね」

そこでスマホで地図を見せて指さしてもらうと確かにここから1km程度の距離だった。

自:「チャイナタウンってどう?楽しい?」

人:「マレー人は行かない場所だよ。旅行者くらいしか行かないんじゃない?」

詳しい情報は仕入れなかったけど、チャイナタウンへ行けばどうにかなるだろう。

この時点で、ゲストハウスはおろか今日の予定すら決まっていない。

やっぱり自分には計画的な行動よりは行き当たりばったりが性に合ってるみたいだ。